当クリニックでは、インフルエンザの診断機器の「nodoca」を導入しました。これは、AI技術を駆使した診断機器で、インフルエンザに罹患した際、のどの『見た目≒画像』変化をAIが分析し、迅速かつ正確な診断を支援するものです。これから、その特長と利用方法についてご説明します。nodocaの製品案内はコチラ
1.「nodoca」による診断方法
インフルエンザウイルスに感染すると、初期段階でのどに特徴的な変化が現れます。これを「インフルエンザろ胞」と称し、小さな粒々が認められます。しかし、これらは肉眼では判別が難しいため、「nodoca」がその役割を担います。
- 検査の流れ:問診の後、咽頭の写真を撮りその画像をAIが分析。インフルエンザろ胞の特徴と一致するかを数秒で判定します。判定結果は「検出あり」もしくは「検出なし」と表示されます。
2.「nodoca」の優れた特性
- メリット:喉の写真撮影による検査ですので、鼻に綿棒をいれるなどの痛みを伴わない検査です(なお、クリアな画像を得るために舌圧子を用いることがあります)。
- 早期検出:発症12時間以内であっても、従来のインフルエンザ抗原キットと比較して高い検出率があります。発熱からわずか2〜3時間で検出した例や微熱での検出例もあります。(ちなみに、発症12時間以内では従来の抗原キットでは検出率65%程度ですが、nodocaだと80%程度の検出率に上昇します。)
3.検査の適応
- 適応年齢:6歳以上で使用可能です。(場合によって、6歳未満の児にも使用します。)
- 早期検査:症状が出始めて12時間以内であれば、nodocaを積極的に使用しています。
- 12時間超過時:感度の高い通常の抗原検査を基本としつつも、鼻の検査が困難な方にはnodocaを選択肢としてご提供しています。
4.ご理解をお願いします。
- 型の判別ができません:インフルエンザウイルスの有無は判定可能ですが、A型かB型かの判別はできません。
- 診断精度:精度は100%ではなく、約80%程度ですが、従来の抗原検査と比べても劣ることはありません。
皆様に安心してご利用いただけるよう、最新の技術を取り入れた診断方法で診療を行っていきたいと思います、ご不明点やご心配な点がございましたら、いつでもご相談ください。